今週に入り、雪でふさがれていた道路も少しずつ広がり、何とか車のすれ違える幅に回復して参りました。
除雪車の活躍と少しの太陽の熱、そういったものの力があってのことなのですが、道路の両脇に積み上げられた雪の山は、そう簡単には消えてくれそうにありません。
暦の上だけでなく、実際に体感できる春が待ち遠しい今日この頃です。
「先生が教える小学校と勉強」の風路でございます。
先週の初めの頃のことです。
連日の雪との戦いで、ちょっとげんなり気味の風路のところに、ギタリストの木村大さんのマネージャーさんからお電話をいただきました。
「今度のコンサートはどうなさいますか?いつもお出でいただいているのに、まだお申し込みがなかったので、念のためと思いまして。」
もう15年以上、長ーく彼のギターを聞き続けて参りますと、自然にスタッフさんともやりとりがあるようになって参ります。
いろいろと気配りの行き届いたマネージャーさんで、ある年配のギター愛好者の方など、マネージャーさんのファンでもあるようです。
いくら何でも今度の週末は大丈夫だろうと思い、しばらく気の滅入るような毎日だったこともあって、この辺でそういった気持ちも払拭したかったので、気を取り直して、つくばまで足を向けることに致しました。
つくばには、長くやりとりをしている音楽教室の島田洋美先生 もおり、コンサートには一緒に伺うことになりました。
今回の大さんのコンサートは、「親子が奏でる、日本のうた 心のうた」というのがテーマです。
島田先生も「 歌い継ごう!日本の歌プロジェクト」という活動をされているので、ぜひともこのギターコンサートには、行ってみたいとのことでした。
さて、日本の叙情歌というのは、歌ったり演奏したり聴いたりする人の心の琴線に触れ、哀感や郷愁、懐かしさなどをさそうものです。
それは必ずしも日本の中で作られた歌ばかりではないし、比較的新しい歌も含まれ、「これも叙情歌ですよね。」と言われると、「ああ確かに。」と誰もが納得してしまうなんとも不思議なジャンルのようです。
歌集を出版しているある出版社の「~日本の心を歌う 日本の叙情歌~」という本には、「花」「早春賦」といった代表格に混じり、「涙そうそう」「ローレライ」なんかも入っていたりするんですよね。
さて、そういった叙情歌とギターが組み合わさると、これが何とも言えない心に響く上質の音楽にランクアップされ、アンコールの曲が終わった後、熱心に聴いていた年配の方が、思わずステージのところへ握手をしに駆け寄った、ということも起こってしまうわけです。
今回のコンサートの曲は、「この道」「花」「早春賦」「さくら」「涙そうそう」等に加えて、「竹田の子守歌」。
「竹田の子守歌」については、大さんが思うところあって、いろいろな場で取り上げている曲のようです。
「八木節」というのもありました。
これは、一緒に演奏会をされた彼の先生でもあるお父様の提案で、彼の年代でははじめはよくわからなかったとか。
太鼓や笛などのイメージのあるこの曲をギター用にうまくアレンジし、お二人の演奏で。
「与作」「舟唄」というのは、演奏はやはりお父様の方でしょうね。
東京国際ギターコンクールで14歳で優勝してから、そのギターテクニック等は「トップランナー」でしたが、年齢を重ねると、そういった技巧的なものに加え、情緒に働きかけるような円熟味も増してくるようですね。